9/1 四谷  S宿@史博物館(とくに名を秘す)

 「S宿@史博物館」[mapA]への取材は3度目のトライであった。
 1回目は昨年の年末。出かけてみたら休館日(月曜日)であったので、スゴスゴと引き揚げてきた。2度目に訪れたのは、今年の1月29日。その時は正面玄関に臨時休館の掲示がしてあり、ワメいても稔りは少なかろうと諦めて、近くにある「消防博物館」に取材対象を変えた



 なんだかケチがついたような気がして、しばらく取材には行かない事にした。そして、今回、3度目の取材に出向いた(8/29)
 忘れていたS宿@史博物館をなぜ思い出したかというと、たしかこの博物館には終戦直後の新宿の闇市のジオラマがあったはずであり、時節がら、北朝鮮のそれとの比較をしてみたかったのである。
 先週の「長谷川町子美術館」の体験から、写真撮影(スナップ写真)が可能か入口の掲示板の
注意書きを確かめる

▼展示物には手を触れないで下さい。

−−−触れない触れない。
▼展示室、資料閲覧室では、万年筆・毛筆等の使用はご遠慮下さい。

−−−遠慮する遠慮する。
▼指定された場所以外での喫煙はご遠慮ください。

−−−遠慮する遠慮する。
▼危険物・動物・傘の持ちこみはご遠慮ください。

−−−なぜ、「傘」?とは思うが傘恐怖症の博物館員も存在する可能性はあるのだから、遠慮する遠慮する。
▼他人に迷惑を及ぼす行為はお慎みください。

−−−慎む慎む。



 撮影に関しての問題がないことを確認し、博物館入口でチケットを買う。すかさずチケットと一緒にくれたパンフレットの表裏を見て、写真に関しての禁止事項が書かれていない事を再確認する。片手にカメラをぶら下げ常設展展示室へ向かう。 展示室前のカウンターでチケットを係員に渡す。半券を受け取り、ふと係員の背後の壁を見ると
「撮影禁止」
の表示!・・・・・・・・・・・・・・・・



           ゲシュタルト崩壊の図 1


ゲシュタルト崩壊の図 2


ゲシュタルト崩壊の図3



 展示室にいた館員に「どうしてどうしてどうして写真撮影禁止なの?」と尋ねたところ、その質問には答えず「上の事務所に行けば撮影許可がもらえます」とのことであった。







 こちらとしても毎週々々イカっているわけにはいかない。
 JR四ツ谷駅の北、徒歩1分の場所にある外濠公園内にある土木学会・土木図書館前
[mapB]の庭の大木に見事な茸が寄生していた。ほっこりとした感じが心をなごませてくれた。

 みなさん、和んでください。





 9/10 伊豆大島

 竹芝桟橋からジェット船に乗ると1時間45分たらずで伊豆大島に着く。

 美しいブラック・サンド・ビーチや、ただっ広い無料のキャンプ場がある
(トイレ・シャワー有)

 ●野田浜


 
たまに美しくない漂流者もいる。



 ●トウシキ キャンプ場




 この島を紹介するために、足掛け3年前から取材しているのだが、諸事情あってなかなか本編をアップできない。養命酒でも呑みながら気長に待たれよ ( こればっかり)




9/18  汐入/南千住



 木造(モルタル)老朽家屋が密集していた汐入。再開発ですっかり様変わりして、高層アパートが林立し、都心のベッドタウンとなりつつある。時代はノータリン(おれ)の感傷などには一瞥もくれず、物凄い速さでブッ飛んでいる。


 地震、火事などの防災上、汐入地区の再開発はやむを得なかった事かも知れぬ。しかしこの何と言うか「文化」のカケラもない、無機質な街並みは、ちょっと恐ろしささえ感じる。汐入地区は西側を鉄道線路、北から東に隅田川が流れているので、隣接地域との隔絶感が強い。

 何所かに似ていると思ったら、テレビニュースで見た北朝鮮の平壌(ピョンヤン)だ。



ピョンヤン? ピョ、ピョンヤン?
ピョ、ピョ、ピョンヤン??? ピョ、ピョ、ピョ、ピョンヤン????
ピョ、ピョピョ、ピョ、ピョンヤン????? ピョ、ピョピョ、ピョ、ピョ、ピョンヤン??????
ピョ、ピョピョ、ピョ、ピョ、ピョ、ピョンヤン??????? ピョ、ピョピョ、ピョ、ピョ、ピョ、ピョ、ピョンヤン????????



 唯一、瑞光水門の崩れかけた姿だけが、往時の人々の息遣いを偲ばせてくれた。


 取材中に丁度小学生の下校風景に行き当たった。
 この様な街で育った子供は、将来どんな大人になるのだろう。
 少なくとも、第二のビートたけしやアントニオ猪木を輩出するとは思えない。きっと何かまた別の種類の天才が出現するのだろうな。願わくば子供の首をチョン切ったり、毒ガスを撒き散らすといった類の人物でないように。




 隅田川の川岸に出ようと思ったが、工事中で行き止まりであった。工事用バリケードの横に、誰が作ったか、ノラネコ用の小屋がしつらえてあった(エサ用の皿も)
 今、今ならまだ間に合う。「怪物」が出現してしまう前に、かつての住民の下町の情というものが微かにでも残っているうちに、早急に地域文化を創生するような、何らかの手を打っておくべきだろう。とりあえず「汐入よさこいサンバ阿波踊りジャングル・ファイト祭り」でもやってみたらどうだ。よけいなお世話か。




  南千住


南千住の街並み

 汐入とJR常磐線をはさんだ西側の南千住は、再開発をまぬがれ、昔ながらの(と言っても戦後の建物だろうが)街並みが残っている。

    



私家版トリビアの泉

「虫歯の痛みに耐えかねて、切腹した人がいた」


              南千住 日枝神社

 やっぱり、再開発高層アパート地区よりも、下町の路地の方がおもしろいなあ〜。




9/26
 有楽町〜丸の内


 ピンクの牛が突然海中から出現したら、誰だって驚く。
 
 
おれはその光景を、実際に至近距離で目撃したことがある。

 タイのシャム湾に浮かぶサムイ島。空港が出来る10年ほど前までは、訪問者はほとんどがヒッピー・貧乏長期旅行者の、静かで平和な島であった。夕暮れ時、浜辺を夕焼け見物がてら散策していると、海面からいきなりピンク色の牛が浮上してきたのだ。

 真相はこうである。タイにも牛はいる。ただし、島にいる多くの牛は、直射日光のためか潮風のためか、背中の体毛が抜け落ちて、無残に赤剥けになってしまっていた。禿げた背中に容赦なく降り注ぐ太陽光線。牛としては「コリャたまらん」という気持ちであったのだろう。少しでも背中の暑さをしのぐため、海中に入って座り込み、ほとんど鼻腔だけを水面に出していたものと思われる。

 そこへフラフラと、ジャパニーズのタリラリ青年が近づいて行ったのだ。
元来、牛は臆病な性質である。驚き立ちあがる牛。もともと赤剥けの皮膚に夕焼けのオレンジ色の太陽光線。ピンクの牛の出来あがり、というわけである。

後になって事の次第が判ってみれば、どうという事もないのであるが、臆病さではこちらも人後に落ちない。思わず「ワーッ!!!」と叫んでしまった。そのナサケない悲鳴は、シャム湾の大自然の夕景に吸いこまれ、あとには平和な静寂だけが残った・・・・・・

               *                  *                   *

 んなこたぁ、( コージー冨田の物真似のタモリ調)どうでもいい。只今、丸の内・有楽町で「カウパレード東京 in 丸の内 2003」という芸術イベントが開催されている。60人以上のアーティストが参加し、実物大の牛の模型に、好きなようにペイントしたり改造を施したりして、街のあちこちに配置してある。(牛の設置場所マップは、国際フォーラム・丸ビルなどの入口付近で貰える。 10月5日まで)


有楽町 東京国際フォーラム
 




 これらの牛たちは展示期間終了後、オークションにかけられ、売上金は慈善団体に寄付されるそうである。えらい。
 あっ、今、気付いたけど先週の汐入再開発地区(荒川区)で全て買取って、ピョンヤン汐入のあちこちに配置すれば、子供達の情操教育に絶大な効果を発揮すると思う。これぞ芸術のチカラである。ついでに「汐入」という地名も「牛入」に改名してしまえば、街の活性化にもなるはずだ。

 再開発される以前から、汐入で暮らしていた住民にとっては、抵抗があるかもしれないが、もし「カウパレード」ではなく
「ワニパレード」「トドパレード」「トカゲパレード」「桜金造パレード」「新潟少女誘拐監禁事件パレード」だった場合には、それぞれ「鰐入」「海馬入」「蜥蜴入」「桜金造入」「新潟少女誘拐監禁事件入」になっていたかもしれないのだから、あまり贅沢を言うもんじゃない。




 取材日、「カウパレード」のマップ上の50番台の牛に行きつく頃には、日も完全に暮れていた。闇の中でたたずむ牛たちは、もうほとんど見えなくなっていた。とりあえず写真だけは撮っておこうと、フラッシュ撮影をしたら、デジカメのファインダーの中にピンク色の牛が出現した。それで冒頭のタイ牛の話になったわけさ







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